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23 2018

パン劇quest2「お料理行進曲」act3

気が向いたから復刻掲載。
本来ならばサイトの方に掲載しなきゃならんのだが、今はその体力と気力がない。








※前回までのあらすじ

 劇団ロンリースターに激震走る!
 殺人料理のマエストロ妖子が、メンバー全員に手料理を振舞うパーティを企画したのだ!
 ギルド壊滅を防ぐため、我らがパンダはギルマス真都理と共に立ち上がった!
 妖子の料理が下手ならば、誰かが料理を教えればいい!
 天啓のごとき閃きだったが、真都理もパンダも料理ができない!
 一体誰ならば、妖子に料理を教えることができるのか?
 第一の刺客、戦姫の、ある意味妖子と同レベルの「料理」を撃破したパンダと真都理の行く末は?
 戦え、パンダ!
 ロンスタの未来を護るために!





act3 「肴もないのに酒が飲めるか」





真都理「……酷い目にあったわね」

パンダ「……ホントもう、レイニーフレアは勘弁してください」

真都理「私のせいって言いたいの?」

パンダ「おほんおほん! そんなことより、次はどなたを伺うのでございますか?」

真都理「次は本命よ?」

パンダ「と仰いますと?」

真都理「昔、弓美んトコで住み込みでメイドやってた霊華ね」

パンダ「……一番できそうに見せかけて、実はさっぱりとか、仰ってませんでしたっけ?」

真都理「……一体何年前の話をしているのよ?」

パンダ「なっ、なな、何を仰いますやら! ついさっきのことではございませんか!」

真都理「とにかく! こうなったらなりふり構ってられないわ」

パンダ「さり気なく霊華さまに失礼でございますよね?」

真都理「貴方が一番失礼だと思う」

パンダ「ま、まあ、霊華さまが本命ということには同意でございます」

真都理「主人公だしね」

パンダ「僭越ながら、主人公はワタクシめにございます」

真都理「主人公(笑)」

パンダ「余計なもの付けないででください」



霊華「ありゃー、それは大変だね」

パンダ「はい。ですから、ここは霊華さまのお力で」

霊華「パンさんは、料理できないんだ?」

パンダ「は、はあ。恥ずかしながら」

霊華「もう。しょうがないなあ」

パンダ「恐縮にございます」

真都理「……ちょっと」

パンダ「何でございましょう?」

真都理「どうして私を無視するの?」

パンダ「べ、別に無視しているわけではございませんよ」

霊華「そ、そうだよ」

真都理「……なんか、そーゆー腫れ物を見るような目で見られるのは納得行かないわ」

霊華「腫れ物だなんて……」

パンダ「ま、まあ、確かに、話の流れ的には、ここで霊華さまが『真都理さんは料理は?』とか聞くところでございますけど」

真都理「……どうして聞いてくれないの?」

パンダ「聞いて欲しかったんですか?」

真都理「いや、そーゆーワケじゃないんだけど」

パンダ「どーしろと?」

真都理「かまって?」

パンダ「子供ですか」

霊華「真都理さんだからしょうがない」

真都理「ちょっと、どーゆー意味よ?」

霊華「あは、あははー」

パンダ「ま、まあまあまあ。それより霊華さま、お料理の腕は?」

霊華「できなくはないよ?」

真都理「マジで? やっぱ、元メイドは違うわねー。どこぞの現役ヘタレ執事にも見習わせたいわ」

パンダ「執事は愛情でございます」

霊華「もっともらしいこと言ってるけど、微妙にずれてる気がする」

真都理「霊華、お昼ご飯はまだなの?」

霊華「あー、うん。これからだね」

真都理「OK。それなら、私が貴女の料理の腕を吟味してあげるわ」

霊華「……つまり、昼飯を奢れと」

真都理「あー、霊華の手料理が食べたいわー。ねえ、パンダ?」

パンダ「れ、霊華さまの手料理……ごくり」

真都理「私もう、お腹ぺこぺこー」

パンダ「戦姫さまのところでは、ロクに食べられませんでしたからね」

真都理「霊華ー、ごはんごはんー!」

霊華「しょうがないなあ。じゃあ、ちょっと待っててね?」

パンダ「れ、霊華さまの手料理……はあはあ」

真都理「パンダ、目がセクハラよ? 血は争えないわね」

パンダ「な、なんてことを!」

???「おーい、霊華ー?」

パンダ「おや、お客様でしょうか」

真都理「パンダ、あんた出てあげなさいよ」

パンダ「はっ。すぐに」

???「……ん? お前は確か、劇団ロンリースターの……誰だったか」

パンダ「劇団ロンリースターに仕える執事、パンダ=ディスにございます。そういう貴方さまは確か」

スタール「スタールだ」

パンダ「もちろん、存じておりますよ。霊華さまのお弟子さんでらっしゃるスタールビーさまでございますね」

スタール「スタールビーじゃない。スタール・B・ジュウイクトだ! 今度その呼び方をしたら、たたっ斬るぞ?」

パンダ「も、申し訳ございません、スタールビーさま!」

スタール「デーモンスラスト」

パンダ「どうわああああああ!」

真都理「うっさいわね! 人様の家で、何やってんのよ!」

パンダ「あちっ、あちちっ!」

真都理「あー、もう。椅子が一つ壊れちゃったじゃないの。怒られるわよ?」

スタール「そいつが悪い」

真都理「全面的に同意ね」

パンダ「酷い」

霊華「スタール君……」

スタール「ああ、霊華。今日の稽古のことなんだが」

霊華「どうして椅子が壊れてるのかな?」

スタール「え? あ、いや、それは、そのパンダ男が……」

霊華「……直してね?」

スタール「え。だって、その椅子は俺じゃなくて。待て待て。アサシンクロー出すのやめろ」

霊華「直してね?」

スタール「……はい」

真都理「霊華ー、ごはんー!」

霊華「はいはい。もうちょっと待ってね?」

パンダ「れ、霊華さま……」

霊華「パンさん、どうしたの? 酷い怪我……」

パンダ「ひ、ヒールを」

霊華「ほい」

パンダ「助かります」

スタール「なんか、納得行かないなあ」

霊華「何か言った?」

スタール「何でもありません」

真都理「あら、貴方。椅子直すの上手ね」

スタール「ガキの頃から、自分達でできることは何でもやったからな」

パンダ「ご苦労なさっておいでなのでございますね」

スタール「まあ、な」

真都理「ウチのヘタレよりは使えそうね。貴方、コイツの代わりにウチで働いてみない?」

パンダ「ま、真都理さまっ?」

スタール「気持ちは嬉しいが、俺はギルドに身を置くつもりはないんでな」

パンダ「そうでござまいすよ!」

真都理「いや、貴方には関係ないでしょう」

パンダ「大アリでございますよ!」

霊華「はーい。お待ちどうさまー」

真都理「ごっはっん! ごっはっん!」

霊華「召し上がれー」

パンダ「……えーと」

霊華「どうしたの、パンさん?」

パンダ「霊華さま、この酒瓶は?」

霊華「メインディッシュ」

真都理「……え」

霊華「えーとね、これが納豆豆腐。こっちはサラダ。野菜スティックは、キュウリとニンジン、大根も切ったよ?」

パンダ「……えーと」

霊華「野菜スティックはね、こっちに味噌と練り梅があるから、これつけて食べてね?」

真都理「霊華、これは?」

霊華「これ、今日の目玉。セロリのごま油和え」

パンダ「これだけ、どうしてお皿じゃなくてタッパーに入ってるんでございますか?」

霊華「んーとね、まずセロリを適当に切るでしょ? そしたら軽く湯がいて、タッパーに入れるの。そんで、塩コショウとごま油をまぶして蓋をしてシェイクシェイク!」

真都理「やだ、簡単じゃない。私でもできそうだわ」

霊華「これがまた、ウマイんだわ」

真都理「ホントだ、美味しいー!」

霊華「でしょでしょ? つまみにピッタリなんだよー」

真都理「この刺身コンニャクも美味しいわー」

霊華「あ、それ、ウェルマートで安くなってたやつ」

真都理「ウェル? ウルルアの向かいの?」

霊華「そーそーそー。あ、真都理さん。ウルルアに昨日、新しい化粧水が入荷してたよ?」

真都理「マジで? いつもチェックしてたけど、やっぱ近所に住んでる人には敵わないわー」

霊華「でもさー、あそこ、乳液の品揃えがイマイチなんだよねー」

真都理「それなら、西区のシャトレーズがオススメね」

霊華「え、その店知らない」

真都理「今度連れてってあげるわよ」

パンダ「なんか……」

スタール「さっぱりわからんな」

霊華「パンさん、食べないの? 美味しいよ?」

パンダ「は、はあ。では、お言葉に甘えて」

スタール「いただきます」

霊華「君は椅子の修理でしょ?」

スタール「あ、う……」

パンダ「しかし……真都理さま」

真都理「なあに?」

パンダ「確かに美味しいのでございますが……これ、料理なんですかね?」

真都理「美味しいんだから、いいじゃない」

パンダ「真都理さま、当初の目的をお忘れではございませんか?」

真都理「……何だっけ?」

パンダ「このままだと、妖子さまが飲んだくれになってしまいます」

真都理「貴方、色々と思考が飛びすぎてない?」

パンダ「早い話がでございますね……これ、料理って言うかつまみでございますよね?」

真都理「言われてみれば……」

パンダ「しかも、ほとんど手がかからない系の」

真都理「私でもすぐにできそうなものばかりよね」

パンダ「納豆豆腐は、豆腐を切って納豆を乗せるだけだし。サラダは生野菜をちぎって盛り合わせただけ」

真都理「あら、霊華。サラダのドレッシングは?」

霊華「サラダには塩と相場が決まっています」

スタール「霊華、その塩はお前のつまみ……」

霊華「スタール君は黙って修理しててね?」

スタール「……はい」

パンダ「真都理さま……これは大丈夫なのでございますか?」

真都理「れ、霊華?」

霊華「なーにー?」

真都理「弓美と暮らしてた頃って、食事は誰が作ってたの?」

霊華「んー、食事だけは弓美ネエがいつも作ってたなあ」

真都理「な、ん、だっ、てえええええええええっ!」

パンダ「弓美さま、料理できるんでございますかッ?」

霊華「あははっ。私なんかよりずっと上手いよ?」

スタール「お前はつまみしか作れないからな」

霊華「スタール君、修理は?」

スタール「終わった。前より頑丈にしておいた」

霊華「そ。ありがと」

スタール「一仕事終わったら、腹が減ったな」

霊華「ふーん」

スタール「そう言えば今日は、朝食を食べていなかったんだ」

霊華「ふーん」

スタール「腹、減ったなあ」

霊華「へー」

スタール「腹、減った」

霊華「ほー」

スタール「……すいません。俺にも何か食べさせてください」

霊華「最初からそう言えば食べさせてあげたのに。前から思ってたけどね、君、もうちょっと素直になった方がいいよ?」

スタール「余計なお世話だ」

霊華「そーゆー態度取る?」

スタール「だからアサクロはやめろって言ってるだろう?」

パンダ「ご苦労なさいますな」

スタール「なぜか、お前に同情されることだけは絶対に避けなければならないことだと、俺の戦士としての本能が告げている」

パンダ「ワタクシは、あなたさまに奇妙な親近感さえ覚えるのでございます」

スタール「それが危険だと言うんだ」

パンダ「霊華さま、ごちそうさまでございました」

霊華「おそまつさまでしたー。えへへー」

スタール「……酒が回ってきたようだな。まずいな」

パンダ「そうでございますね。真都理さま、そろそろお暇させていただきましょう。……真都理さま?」

真都理「弓美が……弓美が……弓美の癖に……料理が上手い……?」

スタール「大丈夫か、この女?」

パンダ「あまりのショックに、どこか遠くへ旅立たれてしまったのでございましょう」

霊華「よーし、パンダ野郎にヘタレ戦士、お前らも飲め飲めー!」

パンダ「スタールさま……霊華さまをよろしくお願いいたします。行きますよ、真都理さま」

スタール「ちょ、ま」

真都理「弓美が……弓美め……」

霊華「ありー? 帰っちゃった。しょーがない。おら、スターノレ、お前が付き合えー。きゃは、きゃははっ」

スタール「スターノレて誰だ? あ、こら、絡むな!」

霊華「大体さー、キミはホントにアレだよねー」

スタール「ええい、酔っ払いの言葉など聞く耳持たん! ……くっつくな!」

霊華「おし、今日は朝まで飲むぞー!」

スタール「今、真昼間だって知ってたか?」

霊華「うふふー、バインド♪」

スタール「は? なにこれ?」

霊華「うふふ、うふふふふー」

スタール「落ち着け。わかったから、少しくらいなら付き合うから。お猪口で普通に飲ませてくれ。頼むから酒瓶を突きつけないでくれ……おごっ」

霊華「きゃははっ、きゃははははっ」

スタール「おごごごごごーっ!」





真都理「あの子、スタールって言ったっけ?」

パンダ「はい」

真都理「貴方と同じ匂いのする子だったわね」

パンダ「……はい」





(act4へつづく)



まあ、続きは書いてないんですけどね。



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